人間にとって一番大切なもののこと。
2019年 06月 10日
人間にとって、一番損なわれてはならないのが自尊心。
「私はこの世に存在していいのだと自分で思えること。自分は尊い存在なのだと自分で自分を認められること」。
日頃、小さな不調の改善や、心身のリラクゼーションのお手伝いでクラニオをしていますが、実は私がクラニオをしている理由も、突き詰めていくと、この自尊心に行き着きます。
一昨日、毎月クラニオを受けにお越しくださる教員のYさんとも、この自尊心についてすっかり話し込んでしまいました。
先日起こった川崎の事件と、元官僚の父親による事件。
この2つの事件の根っこには、ひきこもっていたと言われる息子たちの自尊心が、激しくおとしめられるような成育環境があったのではないかと言われています。特に川崎の容疑者が養子に出された家で、おじおば祖母からどのような扱いを受けていたかを聞くにつけ、あまりに不憫で胸が張り裂けそうになりました。
この2つの事件に限らないことですが、事件をおこした犯人も、実は被害者だった、そういう見方のできる事象というものは案外多いのだと思います。
私のクラニオの師匠がよく言っていることですが、問題をおこして周囲を困らせている当人こそが、実は一番困っている人である、ということ。
そして今回の事件も、偶発的に起こったことではなく、おそらく起こるべくして起こっている。
どちらの家庭内でも、家族間のコミュニケーションに不全があり、家族だけでは解決できないところまでいっていた。それなのに、それを恥ずかしいこととして、外に助けを求められなかった。
となると、もっと早くに周りが気づいてあげられなかったのか?という話になるわけですが、家庭は密室で、当事者である親が隠したがることもあり、周囲が気づくのもなかなか難しい、という現実にぶち当たるのかもしれません。
競争・評価社会の弊害(某・お笑い芸人の「不良品」発言もそのひとつですよね。)、一度つまづいたら再び立ち上がることが難しい今の日本の社会構造。大企業優先の政策ばかりで、非正規雇用が4割近くになり、人が充分に生活していける給料を得られないという現実。そして20年どころか30年近くにわたって政治経済において失策が続いていること。
考えれば考えるほど、いろんなことが複雑に絡み合っていて、どこからどう対策をしていけばいいのかはっきりとした答えも見出せずに、二人で頭を抱えてしまいました。
しかしそれでも最後には、ちょっとした異変に気づいたら憶することなく、近所で声をかけあう、とにかく自分のまわりに目を配り、自分ができることをやっていく、それをみんながやっていくしかないですよね、と言い合って話を終えました。
川崎の事件を受けて、爆笑問題の太田さんが話していたように、自分を大切に思えなければ、人を大切に思うことなどできるはずもありません。
子供は親を選べないですし、虐待やモラルハラスメントなどは、家庭内における世代間の負の連鎖という問題もある。子供たち同士によるいじめも、なくなるどころかますます陰湿になっていて、暗い影を落とします。(いじめは子供社会だけのことではありませんが。)
すべての子供たちが、小さなうちから、あなたは大切な存在だよ、と周囲の人々に優しく抱きしめてもらいながら成長していける。そんな世の中の実現に、クラニオの手がつながっていくことを願いつつ、日々クラニオをしたり、(まくのうちセラピーによる)クラニオの手をお伝えしています。
安心感のある触れかたで触れられると、「私はいまここにいていい、尊き存在なのだ。私は大切にされていい存在なのだ。」ということを体から思い出し、そして砂漠に水が湧き出るように、内から生命力が湧き出てきます。
クラニオ後に、「こんなにも体を大切に扱ってもらったことで、自分がいままで自分を大切に扱っていなかったことに気づけました」とおっしゃっていただくことが多々あるのは、そういうことです。
この星に生きるすべての人が、みずからの尊さに気づき、そして他の誰からも損なわれることなく生きられる世の中が実現することを願ってやみません。
(instagramより転載)
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熊本市中央区新屋敷にてクラニオセイクラルセラピーを行っています。
《旅する、クラニオ。》
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